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【2021年6月】定期総会は書面による決議となりました


2021年5月29日に予定されていたあさひかわ西地域九条の会の定期総会は新型コロナウィルスの感染拡大状況に鑑み書面による決議となりました。


【会員のみなさんへ】
4月に行われた日米首脳会談で菅首相は、中国による東シナ海や南シナ海での覇権的行動の抑止などを理由に、バイデン大統領に対して日米同盟の一層の強化と日本の大軍拡を約束しました。しかし、全世界の人々がコロナ禍で苦しむ中、軍拡や戦争に明け暮れることは許されません。今こそ憲法9条を生かした平和的外交交渉で問題打開の道を開くべきです。憲法前文の「全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ平和のうちに生存する権利を有する」との理念は、コロナ禍においてますますかがやいています。

 いま、「コロナ対策のために強制力が必要だから憲法に緊急事態条項を」という誤った論調がひろがっています。コロナ対策のために必要なことは、検査の抜本的拡充や医療機関への減収補填、事業者や個人への補償、加えて東京オリピックの即時中止などであり、そしてなにより、国民のいのちと暮らしを守る政治への転換ではないかと考えます。これらは現在の憲法を変えず、むしろ憲法の理念を生かすことにより実現できます。今国会では、国民投票法改正案、デジタル関連法案、土地利用規制法案、入管法改正案、高齢者医療費2倍化法案などが次々と審議され成立してしまったものもあります。私達は創意工夫をこらしながら問題点を伝え反対する運動を強化する必要があります。

 この1年、あさひかわ西地域九条の会は、様々な困難を乗り越え活動を継続してきました。昨年8月には平和への伝言第12集を発行し、現在第13集の発行に向けて急ピッチで作業をすすめています。コロナ禍での戦争体験の聞き取りは困難を伴いますが工夫しながら行っています。会議については、換気の良い広い会場で行い、運営委員会はオンライン併用にしました。会員の皆さんとの繋がりを重視して電話かけなども行いました。また、カンパを下さった会員の皆様に感謝申し上げます。

2021年度活動方針
【戦争体験を語る聞く活動】
・「平和への伝言」第13集の発行・出版感謝会
・「平和への伝言」第1集から第12集までの普及・販売
・若い世代と協力し、戦争体験を伝える活動を行う
【学習・講演会】
・他団体と協力しながら積極的に学習に取り組む。
・「戦争する国づくり」を許さないための学習を強化する。
・各自おすすめの本・パンフレットを紹介する学習会を開催したり、ニュースに書籍紹介コーナーをつくる
【他団体との連携】
・あさひかわ九条の会ほか他の九条の会などと共同で行う行事などに積極的に参加・協力し、改憲を許さず、戦争法・共謀罪法を廃止し立憲主義を回復するとりくみ、戦争する国づくりをストップさせ、人権を守る取り組みと連帯する。
・沖縄をはじめ全国から基地をなくす運動と連帯する。
・核兵器及び原発をなくす運動と連帯する
【会員の拡大・つながり】
・会員の拡大に取り組む・ニュースの発行を重視し、会員とのつながりを深める
【普及宣伝活動】
・ブログ、Twitter、Facebookをさらに充実させる
・署名への取り組み
・ステッカー・ブローチ・根付け・DVD・書籍・平和絵はがきなど憲法グッズの販売
・のぼり旗制作・普及
・その他創意工夫をこらした活動
【その他】
・音楽にふれながら平和を考える企画
・映画
・バーベ9条(バーベキューをしながら交流)
・財政活動の強化

【2021年6月】菱谷良一さん100歳記念作品集・作品展のお知らせ


【「菱谷良一 百歳記念作品集」発行のお知らせ】

菱谷良一さんが、今年100歳になるのを記念して、これまで制作してきた版画・水彩画などの作品集を出版しました。ご存じの通り、菱谷さんは、戦前旭川で起きた治安維持法による弾圧事件・生活図画事件の犠牲者でもあります。

表紙は、1945年復員後すぐ「生の悦び」をぶつけた「ちぎり絵」の自画像です。よく見ると英字新聞が使われ、現代風なコラージュのようですが、この英字新聞はどこで手に入れたのか菱谷さんにお聞きしたところ、「進駐軍」からだったと思うとのことでした。作品集は、版画が「道内」「道外」「国外」と3つに分類され、また、水彩画は「静物」「風景」「旅のスケッチ(道内篇、道外篇、アジア篇、欧州篇)」となっています。版画(道内篇)では、旭川市内の古い建物が多く描かれ、旧中島遊郭、旧山岡工業スキー工場や、三浦綾子「氷点」の辻口邸のモデルになった藤田邸、日赤市場など歴史的資料ともいえる貴重で優れた作品が紹介されています。色鮮やかな静物画は思わず「美味しそう!」と言ってしまうような作品ばかりです。スケッチの方は、菱谷さんが全国や海外を旅されたときものです。旅行にいくことができない今、温かみのあるの菱谷さんの絵で旅の雰囲気を楽しむことができます。

菱谷さんに1945年8月15日の敗戦の日に何を感じましたか?とお聞きすると「これで生き延びられると思った」とおっしゃいます。「明日生きることができるのかわからない」それが戦争です。「生きる悦び」をちぎり絵で表現した菱谷さん。その絵は私たちに何をうったえかけているでしょうか。

作品集は、フルカラーでA4・117ページ。「多くの方に気軽に見ていただきたい」ということで、菱谷さんから2,000円(送料込み)でお譲りいただけることになりました。お問合せは
info●asahikawa-nishi9.org(●を@に変えて送信してください)

まで。

【菱谷良一 百歳記念作品展のお知らせ】

11月2日(火)から7日(日)まで(10時から18時)旭川市民文化会館展示室にて「菱谷良一百歳記念作品展」が開催されます。

※当初、予定していた6月8日からの会期が変更になりました。